AKくん(2020年 東京大学 文科Ⅰ類 合格 西京高校卒)

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僕がVキャンパスに入ったのは中学3年の秋でした。

中学入学当初から英語の成績が低かった僕に対して文法や発音の仕方を基礎から教えていただいたことで成績が伸び始め高校一年の時には英語に対する苦手意識がなくなって定期テストや模試でよい点数を取れるようになりました。英語の指導では長文の音読和訳を繰り返し行ったことで英文を読むスピードが速くなり、内容の理解もできるようになっていきました。僕が東大に合格することができたのはVキャンパスで英語の力を伸ばすことができたからです。

数学に関しては得意だったこともあり指導の時間は少なかったですが青チャートをやりこむことの大切さや、過去問を解くときの心構えなど的確なアドバイスをしていただいたことで効率よく成績を伸ばすことができました。国語は高3の夏から現代文、古文、漢文すべてを状況に応じて指導していただきました。

公立御三家と言われている進学校に通っていて、しかも野球部に入っていた僕にとってVキャンパスで勉強の習慣が身につけられたことは大きかったです。部活動の引退までは通塾できる回数は少なかったですが、テスト前に毎日自習できたことでテストの結果が良くなっただけでなく受験勉強にも有益でした。なによりも学校の勉強を軸に置くVキャンパスの方針のおかげで効率よく学習を進めることができました。

今までありがとうございました

AKくん(2020年 東京大学 文科Ⅰ類 合格 西京高校卒)のお母さん

息子は中学受験のときから育星舎グループの入江塾でお世話になっていました。小学3年生から野球をしており、両立できるところを探して辿りついたのが同塾でした。おかげで第一志望に合格。

「勉強が楽しくて仕方がない」といった様子を見て、東大を意識し始めました。ところがどっこい、あの「神童」ぶりはどこへやら、すっかり「普通の人」になり、中学での成績はまさに「中の中」といった状況でした。なかでも英語に苦手意識を持ってしまい、他の教科で好成績を得ても英語が…という状況がずっと続いていました。本人も危機感を抱いたのか、自分から申し出て部活が終わった夏休み明けからVキャンパスに通い始めました。

まずは週1、英語の強化に取り組みました。するとまあ、目に見えて成績が上がり、中3の学年末試験で初めて平均点を上回ることができました。高校でも野球部に入部、平日は朝練に放課後練習、土日もほぼ朝から晩まで部活という生活のなかで、週1回、Vキャンパス通いを続けました。土曜日の晩、泥だらけで帰宅して急いで夕食をとり、それから自転車でVキャンパスへ。だいたい晩の7~8時に着いて個人指導を受け、10時前後に帰宅という生活でした。日曜日には遠征のため朝早いことが多かったのですが、若さのおかげか疲れも見せずに根気強く続けました。

英語の成績はうなぎのぼりで、たしか高1前期の中間テストと比較して高1前期期末テストで学年順位が100番くらい上がって、これには林部先生も喜んでくださいました。

苦手科目が解消したことで自信がついたのか、もともと得意だった数学をはじめ他の科目も安定し、もうすっかり意識の外に追いやられていた「東大」がだんだん視野に戻ってきました。

一方で、これはまったく失礼なことで恐縮なのですが、「とりあえず苦手な英語を克服するために入った」Vキャンパスで東大受験を乗り切れるのか、母は正直いって半信半疑でした。大手予備校の資料を取り寄せ、魅力的に描かれた東大合格へのロードマップを見ては、こちらへ移った方がいいのでは…と(勝手に)心が揺れ、本人に仄めかしたりもしていました。そして、Vキャンパスとしてはどんな見通しをお持ちなのかと、何度も林部先生と面談させていただきました。

そのようなとき林部先生は、とりあえず私の話に耳を傾けてくださったうえで、揺るがぬ自信でVキャンパスの教育方針を語られました。とにかく基礎を身につける、それには学校の教材をしっかり予習復習する、巷にあふれる参考書や問題集に手をつける必要もない、というお話で、それでも…という思いが私はぬぐえなかったのですが、最後に担任の大西貴之先生から本人の学習状況を聞かせていただくと、もうぐうの音も出ないといった状況でした。

そんなことを繰り返しつつ迎えた高3の春。相変わらず隣の芝が青く見えて仕方がない私は、またもや林部先生に面談を申し込みました。そこできっぱり仰ったのが、とにかく息子の場合、7月の引退までは部活優先と受け止めていると。そしてまずは基礎をみっちり身につけさせる。同じ教材を何度でも繰り返す。それが完了するまで過去問に手をつけさせない、と。「過去問を何十年分もやる」といった大手予備校の合格体験記を読んでいた私は、それで間に合うのかとどうにも半信半疑だったのですが…。しかし林部先生のブレない態度、そして夏大会まっしぐらの息子を見て、中途半端に口をはさんで惑わせるのが一番よくないと(ようやく)悟りました。「こんなに面談に来るお母さん、ほかにもいますか?」と聞いて林部先生に苦笑いされた私も、これが最後。あとは息子とVキャンパスを信じて、ただ見守るのみでした。

そして夏大会を終えた翌日から息子はしっかり受験モードに。毎日、平日でも放課後5~6時間こもって勉強していました。模試の結果を見るかぎり実力は確かに備わりつつあるようです。最後はやはり東大特有の問題への慣れがポイント。どうにも時間が足りないのでは…と心配でしたが、こうして良き結果を得たということは、本人がよほど頑張ったのだろうと思います。

ついでながら最後に親バカの息子自慢を。第一志望合格となったのはVキャンパスや学校の先生方のご支援のおかげであることは言うまでもありませんが、本人の努力と集中力は並々ならないものでした。ひとつエピソードを紹介させていただきます。高3の初夏、学校で授業参観がありました。毎日部活に明け暮れるうえ毎晩遅くまで学校の課題に追われていたころです。5時間目の数学、眠気が襲う時間です。先生が課題を出し、各自取り組み、解説を聞く、ということが3回くらい繰り返されました。1つめの課題では殆どの子がぼんやりしたりキョロキョロしたりでダレた空気が漂っていました。最初からカリカリ鉛筆を動かしているのは、ほんの数人。2つめの課題で半数の子が集中し、3つめでようやく全員が集中する、という状況でした。そのなかで息子は最初から最後まで手を動かし、顔をまっすぐ上げて先生の声に耳を傾けていました。大手予備校の講座を勧める私に「学校の勉強をちゃんとやっていたら、いいやろ!」と啖呵をきっていた息子ですが、その意味がよく分かった瞬間でした。

そんな息子の良さを見抜き、揺るぎない態度で見守り支援してくださった林部先生と大西貴之先生、そして国語の指導をしてくださった山口先生、その他スタッフの皆様に深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

AK君の合格に寄せて(担当講師の大西貴之より)

まずは東大文科Ⅰ類合格おめでとう。Vキャンパスでの約4年間、よくぞ頑張ってくれた。

君が初めてVキャンパスに来たのは、中学3年の秋、部活がひと段落した時期だった。それまでの学校の定期考査の成績を聞いてみると、英語は平均点を超えたことがないと言う。英語の教科書を音読させてみると、まず単語が読めない・読めてもアクセントがことごとく間違っている。

最初に始めたのは、中学英語の文法の復習だった。それが一通り身についてからは、ひたすら教科書の音読だったが、音読・和訳では発音・アクセントが間違っている、文法通りに訳せていないなど、同じ間違いでもしつこく指摘し続けた。内心ウンザリしていたかもしれないと今になって思うが、よくついてきてくれた。

高1で英語の成績が上がり、高2でずっと上位に居続けるうちに、英語や数学で「友達がこういう参考書を勧めるんですけどどうですか」や「こっちの難しい問題集もやった方がいいですか」などあれこれ相談されることもあった。私はそれらを全て突っぱねて「どの教科も基本の問題集だけを極めるくらいまでやり込め」と常々言っていたが、半信半疑に思われていたかも知れない。

高3で部活を引退した後は毎日Vキャンパスで勉強している姿は、1人黙々と机に向かっており受験生の手本のようだった。模試が返ってきてもあわてず騒がず、冷静に入試突破に足りないものを分析出来ていた。東大文Ⅰの判定が第2回の東大実戦模試でついにA判定となった後ですら、全く気の緩みはなかったように思う。

センター試験の後、東大の過去問をひたすらやり続ける中で、少しずつ君自身の中に合格出来る自信が出て来たことを感じ取れた。

結果、東大文Ⅰの合格を手にできたことは君が学校の教材を何回も音読・和訳することを繰り返し、教科書・文法書・単語帳の三本柱をしっかりやり込むだけという地味な勉強をやり通したからだと思う。巷には一見して魔法のように成績が上がる様々な勉強の方法論が溢れているが、そんなものに頼らずとも東大に受かる学力を身につけることが出来るというのを君は証明してくれた。

4月から大学生活が始まるが、周りにはすごい学生がたくさんいる環境に身を置くことになる。そんな中でも、ブレることなく勉強を続けていって欲しい。